熱海土石流 知事「判読不能なら問題」公表方法見直し 行政文書白黒化

 熱海土石流で崩落した盛り土周辺の開発行為に関するカラーの行政対応文書を静岡県が白黒化して一部が判読できない状態で公表していたことについて、川勝平太知事は13日の定例記者会見で、白黒化する公表方法に関し「知らなかった。(公表した文書の内容が)何か分からないのであれば問題だ。分かるようになっていないといけない」と述べ、内容が分かるように公表方法を見直す考えを示した。白黒化の経緯を調査する方針も明らかにした。
 行政対応文書は2021年7月の土石流発生直後に各報道機関などが県情報公開条例に基づき開示請求し、開示文書と同じ文書が約3カ月後に県ウェブサイトに掲載された。しかし、元々はカラーの文書も白黒化され、写真や図面の一部が判読できなくなっていた。
 また、本紙などの追加の開示請求で存在が明らかになった文書もあるが、追加開示分は一部しかウェブサイトに掲載されていない。この点について川勝知事は「開示請求のあった文書は公表すべきだ」とし、担当者に確認させるとした。
 県議会から要請された行政対応の再検証を拒否した前回記者会見の発言に関しては「同じ検証委員会で再度、再検証する考えはない。検証委で取り扱われていない論点もあるので、実施可能性も含めて精査している」と補足した。

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