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リチウムイオン電池 再生事業強化 エンビプロ・HD茨城に新工場

 エンビプロ・ホールディングス(HD)は廃リチウムイオン電池(LIB)の再生事業強化に乗り出す。茨城県ひたちなか市で用地と建屋を取得し、2024年4月に連結子会社VOLTA(ボルタ、富士市)の新工場として稼働する。関東圏を中心に廃LIBの回収を進め、処理能力を現在の3倍に引き上げる。
 新工場は敷地面積約1万5300平方メートル、延べ床面積は約8600平方メートル。廃LIBを乾燥や破砕するなどして、リチウム、コバルト、ニッケルのレアメタル(希少金属)を濃縮したブラックマスを製造する。廃LIB処理能力は年間5千トンを見込み、富士宮市の既存工場と合わせて同約7500トンに高める。
 同HDは、ブラックマスから純度がより高いレアメタルを精錬する技術を三菱マテリアルと共同開発中。廃LIBの回収から再生活用までの工程を両社で一貫対応できる体制を25年度までに構築する計画という。輸入に依存しているレアメタルの循環利用を可能にし、環境負荷の低減にも寄与する。
 同HD経営企画部の担当者は「茨城県はLIB関連メーカーの進出が相次ぎ、回収しやすいエリア。貴重な金属を無駄にしないよう、社会に貢献したい」と話す。

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