「いちまる」焼津の水産品魅力全国に ECモール「網元」開設へ おいしい食べ方も紹介

 焼津市の食品水産業「いちまる」は市内の水産加工業者の商品を横断的に取り扱うEC(電子商取引)ショッピングモールを開設する。漁業に関する豆知識、歴史、おいしい食べ方といった港町の常識を記事で紹介するコーナーも設け、まちの魅力を発信し、商品の購入につなげる。7月末のオープンを目指し、準備を進めていく。

いちまるが開設準備を進めているECショッピングモールのサイトトップ画面
いちまるが開設準備を進めているECショッピングモールのサイトトップ画面


 サイトの名称は「焼津の網元」。取扱商品は地元主力のカツオ、マグロから始め、サバや黒はんぺん、サクラエビと広げていく計画。既にかつお節製造販売新丸正など数社が趣旨に賛同し、参加するという。
 水産都市の魅力を発信する記事も複数用意する。いちまるの若手社員らでつくる「網元探検隊」が漁師のこだわりや技を紹介したり、グルメ通の社員がひと味違う食べ方を披露したりするコーナーを設ける予定。網元探検隊は今月から取材活動に入るという。
 水産加工品を取り扱う市内中小商店はそのほとんどがECサイトを持っていないことから、主に県外顧客のリピート購入につながりにくいといった課題が指摘されていた。いちまるは商店にサイト参加を呼びかけて、焼津全体の発信力強化につなげたい考え。
 同社の本多真常務は「ただ商品を売るのではなく、流通するまでのストーリーを知ってもらい、焼津ファンを増やしていきたい」と狙いを語る。
 (焼津支局・福田雄一)

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