磐田市(定数3-4)立候補者の決意 静岡県議選

 静岡県議選は9日の投開票に向け、無投票を除く19選挙区の43議席を巡って67人が激しい選挙戦を繰り広げている。人口減少や新型コロナウイルス禍で落ち込む地域経済の活性化、防災対策など課題が山積する中、候補者は何を強調して支持を呼びかけているのか。人物像と合わせて紹介する。(届け出順。名前の右のかっこ内は党派、現元新の別、丸数字は当選回数、投票日基準の満年齢の順)

介護人材の教育充実を photo03 川崎和子氏
 川崎和子(かわさきかずこ)氏 (無新、63歳)
 県議選は2度目の挑戦。「女性議員を増やし、生活者の視点をもっと県政に反映させたい」と、99票差で涙をのんだ前回選の雪辱を期す。
 子育てしながら磐田市議を14年務め、高齢者施設で働いた経験から「多様な人が地域で共生できる社会」を理想に掲げる。介護人材を育成する教育機関の設置を提案するなど、地域福祉の充実に意欲を示す。出生数が減少し続ける中、「子どもを産むことがリスクと思われない環境が必要」と、直接的な子育て支援だけでなく、住宅取得の負担を減らす土地利用の見直しなどの必要性も強調する。
 書や絵画、舞台など芸術鑑賞が趣味。「感動や喜びを体感できる文化芸術は人づくりの根本」と考える。
 
力強い経済復活に注力 photo03 野崎正蔵氏
 野崎正蔵(のざきしょうぞう)氏 (自現③、59歳)
 「家庭環境が複雑で、10代の頃は素行が悪かった」。持て余していたエネルギーの使い道を青年団の活動に見いだし、まちづくりに関わるように。「まちを良くしていくためには政治の力も大事」と実感し、政治の世界に飛び込んだ。
 県議補選での初当選から3期10年。県財政を厳しくチェックしつつ、特別支援学校の医療的ケア児受け入れ体制づくりや県土の強靱(きょうじん)化などに力を注いできた。「コロナ禍であらゆる産業が疲弊している。力強い経済を復活させる」と、企業立地政策や次世代農業の推進、中小企業の経営力向上なども訴える。
 「生涯学び」と読書を趣味にする。近現代の政治経済、文化人の伝記を読みふける。
 
安心と活力を取り戻す photo03 江間治人氏
 江間治人(えまはるひと)氏 (自現②、62歳)
 過去に磐田市教育委員長や磐田青年会議所理事長を経験し、青少年の健全育成や環境保全などの活動に取り組んだ。県議としては2期8年、磐田市沿岸部の防潮堤整備や河川治水対策などに尽力してきた。「安心して笑顔で暮らせるまちを将来に残し、地域に活力を取り戻したい」と意気込む。
 後継者不足に悩む商店街の活性化にも注力している。市中心部を通る県道の無電柱化推進はその一つ。「市内外から人が集まる、市の玄関口にふさわしいエリアにしたい」。集客の核になる店舗の誘致などのアイデアも練っている。
 40歳の誕生日を機に始めたピアノが趣味。自宅だけでなく、ストリートピアノで演奏を披露することも。
 
子どもの学びを豊かに photo03 沢田智文氏
 沢田智文(さわだともふみ)氏 (無現①、53歳)
 小学校の教壇に約20年にわたって立ち、「子どもたちの学びを豊かにし、教職員の働く環境を改善したい」と政治の道を志した。不登校やヤングケアラー問題など子どもを取り巻く環境が複雑化する中で、自身の経験が生かせると再選に意欲をみなぎらせる。
 子どもたちが社会課題を自分事として捉える主権者教育や、地元企業について知るキャリア教育の充実も掲げる。「子どもたちに地域への愛着を深めてもらい、その思いを将来につなぎたい」。人口流出が進む中、地元を離れても静岡に貢献する若者と地域の関係づくりを目指す。
 学生時代に飲食店でのアルバイトを経験。今は息子らの弁当作りが日課であり、息抜きにもなっている。

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