伊豆と沼津の女性経営者 意気投合 廃棄物収集業で株式譲渡

 廃棄物収集運搬業の林泉(伊豆市、岡田香織社長)が同業のダストワーク(沼津市、元杉智子社長)に株式譲渡するM&A(企業の合併・買収)が31日、成立した。女性経営者同士で意気投合した。支援した三島信用金庫の本店営業部で同日、株式譲渡契約調印式が開かれた。

株式譲渡契約を結んだ岡田社長(右)と元杉社長=三島市の三島信用金庫本店営業部
株式譲渡契約を結んだ岡田社長(右)と元杉社長=三島市の三島信用金庫本店営業部

 元杉社長は「岡田社長の思いを受け継ぎ、地域に愛される会社を目指す」と力を込めた。岡田社長は「今後は一番のサポーターとして大きな声援を送りたい」と話した。株式譲渡額は非公表。伊豆市の事業承継支援補助金を活用した。
 岡田社長は夫で創業者の克之さんが大病を患ったため経営を引き継いだ。親族や従業員に事業承継候補者がなく、2021年12月から譲渡先を探していた。
 同金庫から譲り受けの打診を受けた元杉社長は「同じ女性として頑張っている」と岡田社長の姿勢に感銘を受けた。M&Aでは会計士らが契約内容を詰めるのが一般的だが、「2人で話をする異例な形」(関係者)で交渉が進んだ。

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