⚽静岡ダービー 痛み分けドロー 清水と磐田2-2

 明治安田J2リーグは18日、第5節で磐田と清水の静岡ダービーをエコパスタジアムで行った。17歳のFW後藤啓介のゴールで先制に成功した磐田が先行する展開となったが、清水はFWチアゴサンタナの2得点で2度追い付き、引き分けに終わった。

磐田―清水 後半42分、清水・チアゴサンタナ(右)が自身2点目の同点ゴールを決める=エコパスタジアム(写真部・小糸恵介)
磐田―清水 後半42分、清水・チアゴサンタナ(右)が自身2点目の同点ゴールを決める=エコパスタジアム(写真部・小糸恵介)
磐田―清水 後半21分、ヘディングでゴールを決める磐田・松本=エコパスタジアム(浜松総局・二神亨)
磐田―清水 後半21分、ヘディングでゴールを決める磐田・松本=エコパスタジアム(浜松総局・二神亨)
磐田―清水 前半2分、先制ゴールを決める磐田・後藤。左は清水・高橋=エコパスタジアム
磐田―清水 前半2分、先制ゴールを決める磐田・後藤。左は清水・高橋=エコパスタジアム
磐田―清水 後半、中盤でボールをキープする清水・白崎(中央)。右は磐田・ジャーメイン=エコパスタジアム
磐田―清水 後半、中盤でボールをキープする清水・白崎(中央)。右は磐田・ジャーメイン=エコパスタジアム
磐田―清水 後半42分、清水・チアゴサンタナ(右)が自身2点目の同点ゴールを決める=エコパスタジアム(写真部・小糸恵介)
磐田―清水 後半21分、ヘディングでゴールを決める磐田・松本=エコパスタジアム(浜松総局・二神亨)
磐田―清水 前半2分、先制ゴールを決める磐田・後藤。左は清水・高橋=エコパスタジアム
磐田―清水 後半、中盤でボールをキープする清水・白崎(中央)。右は磐田・ジャーメイン=エコパスタジアム


①エコパ▽観衆22937人
磐 田 1勝2分け2敗(5) 2(1―1 1―1)2清 水 5分け(5)
▽得点者【磐】後藤(3)松本(2)【清】チアゴサンタナ2(2)



■磐田 2度追い付かれ「カウンター狙い」遂行
 少ない好機を生かして獲得した2点を、最後まで守り切れなかった。終始押し込まれながらカウンター狙いの磐田は、87分まで粘り強く守って計画を遂行したが、最後の最後で清水の個人技に押し切られた。
 磐田にとって悔やまれるのは、追い付かれた2点目の失点だ。逃げ切りを狙って3人を交代した直後だった。敵陣から長い球を入れられ、こぼれ球を相手エースに押し込まれた。DF松原は「非常にもったいない。ワンプレー目でもっていかれた」と唇をかむ。終盤で引き分けに持ち込まれた2月末の山口戦でも同様のパスを許しているだけに痛い。
 人数を掛けてゴールに迫る清水の攻撃にブロックを敷いて応戦したが、徐々に体力を奪われたのは事実だ。磐田の2得点はともにワンチャンスを生かしたカウンター。MF金子は「ボール保持した時につなげないと、ガス欠が起こる」と指摘する。じっくりと球を握って時間をつくる余裕が足りなかった。
 相手のシュート19本に対して6本で勝ち点1を拾ったのは大きい。ただ、開幕から5試合で勝ち点5にとどまるのは当初の見込みからほど遠いだろう。
 次節栃木戦まではルヴァン杯を挟んで10日以上ある。「いい部分も出せたが、踏ん張りきれないのが課題」と横内監督。けが人が相次いでいるにせよ、1年でJ1復帰を目指すならば、そろそろ結果が欲しいところだ。

■清水 守備で不安定さ 猛攻も開幕5戦ドロー
 終盤の猛攻で何とか追い付いたが、90分間を戦い終えた清水に今節も歓喜の瞬間は訪れなかった。クラブ記録となる開幕から5戦連続の引き分け。昨季から続くリーグ戦の未勝利も記録をさらに更新し、12に伸びた。
 ボール保持で磐田を上回り、押し気味に試合を進めた。相手が自陣で守りを固めることは想定内。両センターバックと両ボランチで後方から攻撃を組み立て、それ以外を前線に置いて厚みをもたらす布陣を準備してきた。
 前半42分の同点弾は狙いが結実した場面。FWディサロ、MF西沢が流動的な立ち位置でパスをつなぎ、中央をこじ開けた。「練習していた。今までスムーズにいっていなかった部分がようやく形になった」と西沢はうなずく。
 ただ、良い流れに水を差したのが開幕からここまで安定感を保っていた守備面。特に後半21分の2失点目は連係ミスから招き、チームの停滞感を象徴するかのようだった。攻め手も「もっと後ろからしっかりと好機をつくる形を」(DF鈴木)と物足りなさは解消しきれていない。
 リーグ戦5試合を終えて勝ち点は5。2位に滑り込んでJ1昇格をつかんだ2016年シーズンと比べても3少なく、厳しい出だしと言わざるを得ない。リカルド監督は沈む声で「現実を捉えながら(向上への)作業を続けていきたい」と言葉を絞り出した。

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