現職戦い熾烈/沼津市 自民と連合系が新設区一騎打ち/長泉町 細野氏の支援、影響注目/函南町 無投票の公算/三島市 無投票の公算大/清水町【静岡県議選の構図 統一地方戦2023しずおか⑤】

議席1減 現職戦い熾烈 沼津市 定数3
 定数が4から1減になる中、現職4人全員が立候補を予定。水面下で駆け引きが見られ、熾烈(しれつ)な選挙戦が予想される。
 自民は元議長の杉山盛雄氏と、前回推薦の加藤元章氏の2人を公認。杉山氏は、選挙区外の国会議員と連携するほか、市外の経済関係者にも支援を求めるなど支持拡大に余念がない。加藤氏は市議時代からの支援者を軸に、企業団体や個人回りを重ね、さらなる支持固めを進める。
 公明の蓮池章平氏は障害者支援など、6期の実績を訴える。党組織を超えた全市的な支持の拡大を狙う。
 立民曳田卓氏は唯一の国政野党の候補者とアピール。連合静岡など野党支持層に加え、企業経営者らにも組織の幅を広げる。
 このほか、無所属候補が出馬の準備を進めている。

自民と連合系が新設区一騎打ち 長泉町 定数1
 新設区の1議席を巡り、自民と無所属の新人同士による一騎打ちの公算が大きい。いずれも知名度向上や無党派層への浸透が課題だ。
 自民新人の加藤祐喜氏は、長泉町議を務めた経歴から複数の町議の応援を受ける。町商工会などから推薦を得て、地元の下長窪以外での周知を図る。
 無所属新人の渡辺迅氏は連合静岡の推薦を受ける。衆院議員の実兄周氏の秘書を30年近く務めた経験や人脈を生かし、支持層拡大に努める。

細野氏の支援 影響注目 定数1 函南町
 無所属の現職広田直美氏に、自民の新人岩田徹也氏が挑む一騎打ちの構図となりそうだ。過去に広田氏を支援した細野豪志衆院議員が、自民入党を機に岩田氏に付いた影響が注目される。
 連合静岡の推薦を受ける広田氏は、2期の実績を強調する。町議時代からの支持層を中心に票の積み上げを図る。自民の全面支援を受ける岩田氏は昨年11月の出馬表明以降、街頭活動や地元回りを続け、知名度向上に余念がない。

無投票の公算 三島市 定数2
 自民公認の現職2人が立候補を予定。前回選で激戦を制した2人以外に動きはなく、2003年以来の無投票となる可能性が高い。
 県議会議長を務めた宮沢正美氏が5期目を目指す。豊富な経験と実績への信頼度は高い。市内各地の後援会組織を中心に支持基盤を固める。
 2期目を狙う伊丹雅治氏は、昨年12月の市長選で推した豊岡武士市長、地元選出の細野豪志衆院議員との連携を前面に押し出し、支持を拡大する。

清水町 定数1
 単独区となった清水町は、3選を目指す自民現職の坪内秀樹氏以外に動きがなく、無投票の公算が大きい。
 パイプ役を担い、狩野川新橋建設に尽力。草の根の活動を続け、早々に3選に向け体制を構築してきた。

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