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静岡人インタビュー「この人」 演劇祭「YOSHIWARA EN:JOE」を初開催したフジシニアート代表 倉田純子さん(富士市)

 2018年に結成した富士市のシニア劇団「フジシニアート」の代表に加え、役者と広報を掛け持つ。同市吉原地区の妙祥寺で開いた演劇祭は、高校演劇部や若手ユニットなど7団体の約30人が出演した。63歳。

倉田純子さん
倉田純子さん

 -どのような演劇祭か。
 「地域のイベントやアートフェスと結びつき、響き合う企画として検討した。自分たちの劇団だけだと、公演はターゲット層や来場者数が限定的になってしまう。他の劇団とのコラボを演出家に提案したところ、構想が膨らんで演劇祭という形になった。単独の開催では食い足りない部分を満たしてくれることを期待した」
 -当日を終えて。
 「初回は開催にこぎ着けることで精いっぱいだったが、次回からは明確なイメージに沿って実現する手応えを得た。フジシニアートは、富士宮北高演劇部と同じ文学の名作を上演した。違う視点でそれぞれ舞台化し、比較を楽しんでもらう趣向を試すことができた」
 -自身の演劇歴を。
 「娘2人が高校時代に演劇部で、裏方として手伝っているうちに興味が深まった。パンフレットに載っていた劇団の団員募集に手を挙げて活動をスタートさせた。着付けができたので役に立てることがあればと思っていたが、次第に役者としても参加するようになった」
 -今後の目標は。
 「新型コロナウイルス禍で、地方の演劇事情は切実だった。発表する場がない表現者に声を掛けることを意識していきたい。シニア劇団の仲間を探すことも喫緊の課題。演劇に限ったことではないが、できない、失敗が怖い、などの思い込みから気持ちを解放する喜びを共有できればうれしい」

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