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第五福竜丸の歴史語り継ぐ 「核のない未来へ航海」 都立展示館学芸員 藤枝で講演

 東京都立第五福竜丸展示館(江東区)の学芸員市田真理さん(55)の講演会がこのほど、藤枝市生涯学習センターで開かれた。米国のビキニ水爆実験で被ばくした焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の歴史の語り継ぎ手として、若者から高齢者までの幅広い年代に核兵器廃絶を訴えた。

核兵器廃絶を訴えた市田さん=藤枝市生涯学習センター
核兵器廃絶を訴えた市田さん=藤枝市生涯学習センター


 2021年に87歳で亡くなった元乗組員の大石又七さんら被ばく者の証言を交えながら、当時の様子や第五福竜丸以外の日本漁船も被害を受けたことを説明。米国と旧ソ連・ロシアを筆頭に、世界で核実験が何度も繰り返されてきた歴史などを紹介した。
 第五福竜丸が廃船処分後、東京・夢の島のごみの中に放置されていたことにも触れ「福竜丸は二度と海を走ることはないが、核のない未来に向かって航海している」と強調した。
 講演会は、志太榛原地区の高校生ら若者が平和について考える団体「エバーグリーン藤枝」が主催した。
 (藤枝支局・青木功太)

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