不適切保育3件認定 沼津市、施設に改善指導

 沼津市内の小規模保育施設で発覚した不適切保育について、市は7日、施設への特別指導監査結果を公表した。園児の顔に落書きするなどの3件の不適切行為を認定し、保育に関するマニュアルの見直しなど3点の改善指導と1点の助言指導を実施した。
 認定した不適切行為は、保育士が園児に求められるまま顔や手に絵を描いた▽施設長(当時)が喜んでいると認識して園児の顔や手に絵を描き、施設長と保育士が遊びの延長で顔を引っ張った▽調理員が部屋に戻らない園児をお面で脅かした―の3件。それぞれ別の園児に対する行為で、いずれもスマートフォンで撮影し、SNSで共有していた。
 再発防止に向けて、各種マニュアルの見直し▽職員研修と自己評価の実施▽秘密保持の徹底と規定の見直し―の3項目の改善指導と、職員間で相談しやすい職場環境の改善を助言指導した。
 市は7日にいずれも文書で指導し、施設側に60日以内に改善内容の報告を求めた。施設長は「真摯(しんし)に受け止める。市と協議しながら職員研修を充実させ、職員同士で相談しやすい環境をつくりたい」と再発防止への姿勢を示した。
 市は児童福祉法などに基づき、1月24、25の両日に職員ら13人に聞き取り調査した。市は改善指導にとどまったことから、施設名は公表しなかった。

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