「JRが真摯な対応継続するよう指導」 南アルプストンネル工事巡り国交相 大井川とリニア
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海が山梨県から静岡県境に向けて開始した高速長尺先進ボーリングの削孔(さっこう)に県が反発していることに関し、斉藤鉄夫国土交通相は28日の閣議後会見で「JRが真摯(しんし)な対応を継続するよう、指導していく」との考えを示した。
県は、ボーリングが今後、県境から山梨県側に250メートル付近の断層帯に到達すると、県内の水資源に影響を与える恐れがあると懸念している。JRと協議を重ねてきたが、JRは県との合意形成に至らないまま削孔に踏み切った。
斉藤氏は「丁寧な対話を進め、必要な対応を行う旨を明記した文書をJRが静岡県に提出した上で、ボーリング調査を開始したと承知している」と述べた。
JRは削孔を21日に始めた。県は22日、自主的な中断を含めて現行計画の再考を求める要請書をJRに送付している。