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伊豆山港に沈む災害廃棄物 地元漁師とダイバーが回収 熱海土石流

 熱海市伊豆山の土石流災害で大量の土砂が流れ込んだ伊豆山港で21日、地元漁師とボランティアのダイバーが港内に残る災害廃棄物などを回収した。海底には折れ曲がった電柱や建物の柱などが沈んでいて土石流の爪痕が残っていた。漁師らは今後も回収作業を続け、港をよみがえらせたいとしている。

港内に沈んでいた廃棄物を回収するダイバーと漁師=21日午前、熱海市の伊豆山港
港内に沈んでいた廃棄物を回収するダイバーと漁師=21日午前、熱海市の伊豆山港

 都内のダイバーを含め15人が参加し、茶わんなどの食器や折り畳みいすなどを次々に回収した。土石流で流されたとみられる金属製の電柱や配管類なども引き上げた。土石流の直後から被災者の思い出の品などを港で回収してきた漁師の金子友一さん(57)は「まだ細かい物が残っている。全部取るとなると大変な量」と話した。
 ただ、海底には砂地が戻り、カジメなどの海藻が育ってきているという。地元のダイバーで被災者でもある熱海マリンスポーツクラブの大久保衛代表(64)は「だいぶ良い状態に回復してきてうれしい。今後も回収できる物は回収していきたい」と語った。
 地元漁師でつくる伊豆山漁業会の松本早人代表(47)は「被災者の貴重品などが見つかったら返してあげたい。同時に、海の環境を守る活動に力を入れていきたい」と話した。

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