裾野市長 2カ月給与返上 私立園の虐待事件で対応遅れ

 裾野市は15日、同市の私立さくら保育園の園児虐待事件で対応が遅れた責任を取り、村田悠市長と及川涼介副市長の給与を返上する条例案を同日開会した市議会2月定例会に提出した。返上額は市長が4、5月の2カ月分全額で計164万円、副市長は4月の全額66万円。

裾野市役所
裾野市役所

 村田市長は提案理由で「結果として園による保護者らへの報告が遅くなり、多大な迷惑をかけた。保育園を指導する立場の行政としての責任を受け止める」と陳謝した。
 市は昨年8月中旬に園関係者からの通報で保育士3人による虐待事案を把握しながら、村田市長への報告は3カ月以上たった同11月末と遅れた。担当の健康福祉部の幹部職員3人は文書訓告と口頭注意の処分を受けた。
 県と市は特別監査を実施し、9日に園の運営法人に対して再発防止を求める改善勧告を出した。市は特別監査の結果などを踏まえ、条例案を提出した。

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