逢初川の改修 関係者、安全を祈願 熱海土石流 3月から本格工事

 熱海市伊豆山の大規模土石流が流れ下った逢初(あいぞめ)川の改修工事の安全祈願式が8日、現地で行われた。事業主体の県をはじめ、市や工事関係者ら約30人が神事に出席し、一日も早く地域の安全安心が確保されるよう願った。

逢初川改修工事の安全を祈願する関係者=8日午前、熱海市伊豆山
逢初川改修工事の安全を祈願する関係者=8日午前、熱海市伊豆山


 工事は逢初川の中下流部の約650メートル区間で実施する。30年に1度の大雨に耐えられるよう川幅を広げるほか、河川の勾配を緩やかにして水流の勢いを抑える。中流部では地下水路部分を開水路にして維持管理をしやすくする。
 県は今月中に地元説明会を開き、3月から本格的な工事を始める。最初に市道伊豆山神社線の地下を通る水路を拡幅するために道路の付け替え工事を行う。全体の完成は2年後を目指す。県熱海土木事務所の杉本文和所長は「避難者の早期帰還と安全安心の確保が最優先。まだ用地交渉を進めているが、できるところから工事を進めていく」と話した。
 川の両岸には市が道幅4メートルの市道を整備する。斉藤栄市長は「復旧復興の第一歩が踏めた。伊豆山への帰還を望んでいる人のためにも県や関係機関と連携して取り組みたい」と語った。

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