「技術・工学エミー賞」 寺西信一静大特任教授が受賞 イメージセンサー普及貢献
静岡大は3日、同大電子工学研究所の寺西信一特任教授(69)が「第74回技術・工学エミー賞」(全米テレビ芸術科学アカデミー主催)を受賞したと発表した。光を電気信号に変換するイメージセンサーの基礎技術「埋込フォトダイオード」の発明と開発が、放送用カメラの小型化や機動性向上など放送技術発展につながった。その功績が評価されたとみられる。

放送業界に与えた業績を顕彰するエミー賞の部門賞。テレビ技術における革新的な開発などに貢献した個人、組織に贈られる。開発時に勤務した日本電気(NEC)とともに受賞した。
寺西氏が1980年に発明した「埋込フォトダイオード」は現在、スマートフォンをはじめ、ほぼ全てのカメラのCMOSイメージセンサーなどに使われている。受賞について「4K・8K放送への変遷や視聴者が撮影した画像や映像の活用など、テレビ放送文化の発展に貢献できたのではないか。受賞はチームプレーのたまもの。多くの人に感謝したい」と話した。