疫病退散 平和願う 浜松八幡宮(中区)で追儺式

 浜松市中区の浜松八幡宮は2日、社会に災いをもたらす鬼を追い払い、地域の幸福と平和を願う「追儺(ついな)式」を行った。今年が31回目。新型コロナウイルス感染収束の願いも込めた。

鬼を追いかける方相氏(右)=浜松市中区の浜松八幡宮
鬼を追いかける方相氏(右)=浜松市中区の浜松八幡宮

 黄金の目を持つ「方相氏(ほうそうし)」や天皇の使者「上卿(しょうけい)」とその供の「殿上人」が、厄と疫病を象徴する鬼を追い払う行事。境内で盾と矛を持った方相氏が赤、青、黄の3匹の鬼を追い回し、上卿と殿上人が魔よけの矢を放って追い払った。
 1300年前の飛鳥時代に疫病が流行した際、沈静のために行われたのが起源とされる。浜松八幡宮には、京都の吉田神社から伝えられた。例年は地元住民らが参加するが、感染拡大防止のため、昨年に続いて関係者のみで実施した。

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