浜名湖アサリ「最悪脱せず」 22年、漁獲量4年ぶり増も不漁

 浜名湖の2022年のアサリ漁獲量は195トンと、記録的な不漁だった前年の100トンから2倍近くに増えたことが1日、浜名漁協(浜松市西区)への取材で分かった。前年を上回ったのは4年ぶりだが、資源保護に努めてきた関係者からは「依然、回復の兆しは見られない」とため息が漏れる。

浜名湖のアサリ漁獲量
浜名湖のアサリ漁獲量

 浜名湖特産のアサリは09年に6007トンの漁獲量だったが、その後は深刻な減少傾向が続いている。17年に千トンを割り込むと、19年(872トン)からは3年連続で前年を下回り、21年は100トンまで落ち込んだ。
 同漁協は21年11月と22年7、8、10月をアサリの禁漁期間として資源回復に努めた。渥美敏組合長は「稚貝の量もまだまだ少なく、最悪を脱したとは言えない」とみる。2月から3カ月間程度は、1日当たりのアサリの漁獲制限を従来の66キロから44キロに厳格化する。
 昨年、試験操業したハマグリ漁は3月末までの予定で再開し、アサリの保護や漁師の収入確保につなげる。

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