テーマ : どうする家康/徳川家康

静岡人インタビュー「この人」 高天神城跡で20年間観光ボランティアを続ける 大石鐘邇さん(掛川市)

 掛川市の高天神城跡を拠点に活動する「高天神城観光ボランティアの会」を20年前に立ち上げた。戦国時代に武田氏と徳川氏が激しい争奪戦を繰り広げ、「高天神を制するものは遠州を制する」と言われた難攻不落の山城を観光客に案内している。83歳。

大石鐘邇さん
大石鐘邇さん

 -案内するコースは。
 「北側の搦手(からめて)門から石段を登ると籠城には欠かせない井戸曲輪(くるわ)があり、東に行くと徳川方の大河内正局が幽閉されたという石窟、西には見晴らしのいい馬場平などがある。標高約130メートルの山を生かした複雑な地形をしているため、1時間半~2時間かけてじっくり紹介している」
 -見どころは。
 「さまざまな場所に土塁や堀切が残され、当時の様子を想像できる。中でも全長100メートルを超える横堀や深さ10メートルの堀切は見応えがある。景色も良く、東側に登ると徳川家康が城を奪還するために築いた六砦(とりで)の一つで、おわんを伏せたような形の火ケ峰砦も見える」
 -会を立ち上げた経緯は。
 「城跡の近くで生まれ育ち、歴史が好きだった。子どもの頃は木が多くて怖かった印象がある。高天神城には山城が好きな人など、多くの歴史ファンが県内外から訪れるが20年前は案内板がほとんどなかった。観光客がせっかく来たのに何も分からずに帰るのは残念だと思い、看板制作や案内を始めた」
 -活動内容は。
 「現在の会員は5人。団体や個人などから依頼を受けて案内するほか、月に2回は登り、枯れ枝をよけるなど清掃している。傾斜が急な場所も多いが、学生時代から続ける卓球で足腰を鍛えているので、今後も依頼がある限り続けていきたい」

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