日中関係の在り方考える 静岡で識者対談 「友好」から「共存」へ

 静岡県立大グローバル地域センターは31日、講演会「中国人の日本観~日中関係の新動向」を静岡市葵区の札の辻クロスホールで開いた。同センターの柯隆特任教授と早稲田大の劉傑教授が対談し、オンラインを含め約200人が耳を傾けた。

国交正常化50周年を迎えた日中関係を振り返る柯特任教授(左)と劉教授=静岡市葵区
国交正常化50周年を迎えた日中関係を振り返る柯特任教授(左)と劉教授=静岡市葵区

 昨年に国交正常化50周年を迎えた日中関係について、劉教授は「日中友好」から「戦略的互恵関係」に変化し、今後は新型コロナを機に「競争的共存関係」に転換するなどと説明した。柯特任教授は共存するために「互いに認め合うルールが必要」と指摘した。
 「中国人の日本観は世代間でどう違うのか」という参加者からの質問に、劉教授は「政治と文化を切り離して考える若者もいて、多様化している」と答えた。柯特任教授は「中国から伝わる不愉快なニュースを額面通り受け取らないでほしい」と呼びかけた。

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