テーマ : お茶・茶況

掛川・きみくら 羽田空港に専門店 コロナや火災乗り越え

 丸山製茶グループのきみくら(掛川市)は31日、東京・羽田空港第3ターミナル直結の複合施設「羽田エアポートガーデン」内に、茶専門店をオープンする。出店は4店舗目で都内では初めて。国内外から訪れる空港利用客らをターゲットに、日本茶の魅力発信と消費拡大を狙う。

都内に初めて出店するきみくらの茶専門店=羽田空港
都内に初めて出店するきみくらの茶専門店=羽田空港

 東京五輪・パラリンピック前の2020年3月に開店予定だったが、新型コロナウイルス禍で延期を余儀なくされた。昨年4月は静岡市葵区呉服町に出店したが、8月に発生した雑居ビル火災の影響で現在も休業が続く。
 歯がゆい出来事が続いたが、羽田での開店に向けて準備を進めてきた。阿部佳乃子副店長は「今考えられる中で一番良い商品を提供できる」と胸を張る。
 開店に先立ち26、27日にプレオープンした。浜松市天竜区や鹿児島といった産地別の煎茶や抹茶のほか、深蒸し掛川茶など計6種類の茶葉のティーバッグ、自家製の静岡抹茶を使用した菓子を並べた。消費の主流がペットボトル茶に移り、急須を持たない家庭が増えている中、日本の茶文化を伝えるために良質な茶器もそろえた。
 日本は緑茶の輸出拡大が続き、21年の輸出量は204億円と過去最高を更新した。同社は本格的に世界に視線を向け、発信のための最適な窓口として羽田を選んだ。
 中浜斐子店長は「日本の茶文化を世界中の人に触れてもらうことがコンセプト。日本や海外のお客さまが抱いている茶のイメージとはまた別の良さを知ってもらいたい」と意気込んでいる。

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