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静岡市長選 告示まで2カ月 争点不明確、有権者の関心低調 山田氏 草の根活動を展開/難波氏 政治関係支援厚く

 任期満了に伴う静岡市長選(4月9日投開票)の告示まで残り2カ月となった26日、立候補を表明している自民党県議山田誠氏(60)は議員辞職願を提出し、元副知事の難波喬司氏(66)は同市葵区で後援会の事務所開きを行った。両氏とも出馬を公言した昨秋以降、選挙戦への準備を進めている。ただ、表だった大きな動きは見せておらず、現時点では争点も明確でないため、有権者の関心はいまひとつだ。

薮田宏行県議会議長に辞職願を提出する山田誠氏(左)=26日午前、県庁
薮田宏行県議会議長に辞職願を提出する山田誠氏(左)=26日午前、県庁
市長選に向け、乾杯をして士気を高める難波喬司氏(右)と支援者ら=26日午前、静岡市葵区紺屋町
市長選に向け、乾杯をして士気を高める難波喬司氏(右)と支援者ら=26日午前、静岡市葵区紺屋町
薮田宏行県議会議長に辞職願を提出する山田誠氏(左)=26日午前、県庁
市長選に向け、乾杯をして士気を高める難波喬司氏(右)と支援者ら=26日午前、静岡市葵区紺屋町

 山田氏は26日午前、県庁で薮田宏行県議会議長に辞職願を提出した。辞職は31日付。市長選に向けて退路を断ち、「静岡市政を変えていくという思いを強くした」と語った。
 1月中旬に地元葵区で開いた決起集会では、具体的な政策としてふるさと納税の収入増や駿府城天守台の復元を熱っぽく語った。所属する自民党の地元議員の姿は集会になかったものの、旧来の支援者らを中心に約250人が集まり、一致団結を確認した。
 「草の根活動で戦う」と話す山田氏は「正直言うと、どこまで支援が広がっているかは分からない」と本音を漏らす。地盤の葵区以外の駿河、清水両区での得票が鍵を握るが、清水区のある政党関係者は「山田氏の名前がどの程度、有権者に浸透しているか測りかねている」と話す。
 難波氏は26日、市中心街に設けた事務所で「静岡の強みである地域コミュニティーを使って安心感ある温かい社会をつくっていく。現場に足を運び、問題の解決策を考えていく」と決意を語った。
 出席者約60人の顔ぶれは自民や立憲民主、公明など主要政党や会派の市議、県議らが中心。政治関係の支援の厚さを見せた。
 一方、経済界からは後援会長の酒井公夫静岡鉄道会長や清水区の港湾関係企業の役員ら数人にとどまった。支援者の1人は「経営者の動きは低調」と明かした。
 「現場主義」を看板とする難波氏は、「危機管理能力の飛躍的向上」などを重点政策に掲げ、市内の子育てグループやまちづくり団体とのミニ集会に足を運ぶ。今後も継続しつつ、企業回りも並行していくという。
 市長選を巡ってはこのほか、共産党が独自候補擁立を模索している。

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