浜松まつり 中心街「屋台集結」決定 激練り、糸切りは3月に結論

 浜松市や浜松商工会議所でつくる浜松まつり組織委員会は24日、市役所で会合を開き、今年の開催方針を決めた。新型コロナ対策を講じた上で5月3~5日、前年に続き有観客で大凧(だこ)揚げを中田島海岸の凧場(南区)で行うほか、夜の中心街に御殿屋台が集結する形での引き回しを4年ぶりに再開する。激練りや凧の糸切り合戦、各参加町の初子祝いの振る舞いなど感染リスクの高い行動については協議を継続し、感染動向などを考慮して3月中に結論を出す。

2023年浜松まつり開催の主なポイント
2023年浜松まつり開催の主なポイント

 会合は冒頭だけが公開され、終了後に組織委の広野篤男代表委員長と、委員長を務める鈴木康友市長が記者会見した。コロナ禍前の浜松まつりの姿に近づける方向性となった開催方針について広野代表委員長は「感染症の専門家の意見を聞きながら、前年より一歩前へ進めたいと考えてきた」と説明した。
 前年は各参加町の町域周辺に限っていた屋台の引き回しを今年は初日と2日目に、中区鍛冶町通り周辺に屋台を集めて実施する。中心街のにぎわいイベントとして初日に吹奏楽パレードを2017年以来、6年ぶりに再開する。最終日には、大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ催しも計画しているという。
 激練りなど継続協議事項については、国が議論を進めている新型コロナの感染症法上の位置付けの見直し状況を踏まえ、決定する。凧揚げや屋台引き回し参加者のマスク着用の有無など、期間中の感染症対策ガイドラインを策定して各町に通知し、徹底を求める。
 組織委によると、今年は前年並みの172町が参加意向を示している。鈴木市長は「コロナ禍前の浜松まつりに近づいてきた。感染対策を講じ、慎重に準備を進めてほしい」と呼びかけた。

 ■祝いの飲食需要、行方は― 気をもむ酒、仕出し業者
 コロナ禍4年目の浜松まつりの開催方針が24日、決まった。主催者のまつり組織委員会は浜松市中心街での御殿屋台の引き回しなど“コロナ前”の形に近づける一方、飲食を伴う初子祝いの振る舞いの再開には慎重姿勢を崩さない。苦境が続く酒類や仕出し料理の取扱店は事態の好転を願って組織委の今後の協議に注目しつつ、「以前のような初子祝いはもう無理なのかもしれない」と不安交じりのため息が漏れる。
 子どもの誕生を祝い、健やかな成長を願う浜松まつり。初子の家族が祝いの初凧(だこ)揚げなどのお礼として、町内の参加者に酒や料理を提供するのが慣習になっている。
 初子祝いで人気の樽(たる)酒などを扱う浜松酒造(同市中区)では、毎年祭りの時期に入っていた数十件の祝い酒の注文がコロナ禍でほとんど消えたという。受注用のチラシ作製や樽の仕入れは計画しつつ、顧問の宮林一夫さん(64)は「祝いの場で感染者を出したくないとの声が多い。振る舞いの再開が決まっても、祝い酒の注文が回復するのは難しいだろう」とみる。
 組織委は、各参加町の準備作業の詰め所となる公民館などでの飲食を前年同様に禁止した。5月3~5日の祭り期間中の飲食の在り方については、3月中に結論を出すという。
 参加町向けにオードブルを販売してきた仕出し料理店「味の江戸松」(同区)の鈴木英司社長(66)は「本来なら、祭りは一番の書き入れ時。あまり期待はしていないが、少しでも良い結果になってほしい」と切望する。
 

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