静岡・杉尾地区の盛り土 川勝知事「県の対応、問題なし」

 藁科川上流域の静岡市葵区日向、杉尾地区に無許可で造成された巨大な盛り土(残土処分場)を巡り、川勝平太知事は24日の定例記者会見で、砂防法関連の法令に基づく県の行政対応について「やるべきことはやっている」として、問題はなかったとする認識を明らかにした。造成業者が県の指導に協力的だとして、強制力のある行政命令の発出にも否定的な見解を示した。
 県は盛り土の造成を確認した2005年以降の17年間、造成業者に土砂撤去の命令を出さず、土石流で28人が死亡・行方不明になった逢初川流域(熱海市)に造成された盛り土の約5倍の残土が搬入され続けた。
 砂防法は森林法など他の法令と異なり、下流域の人家を守るために厳しい規制が可能だが、川勝知事は「厳しい法令がないと強く出られない。罰則がなかったことが大きい」と述べ、十分な対応ができなかったのは砂防法そのものの問題だとした。造成業者に対しては「トップの人が協力的で、指導に従うのはありがたい」と感謝の言葉を口にした。
 杉尾地区を含む「土石流危険渓流」に造成された県内9カ所の不適切盛り土については「安全が損なわれることを基準に優先順位を決め、しっかり規制していきたい」と説明したものの、関係法令の適用の在り方を具体的に示さなかった。

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