リニア「メリット説明を」 川勝静岡県知事、岸田首相に文書

 川勝知事は24日の定例記者会見で、リニア中央新幹線開業後の県内の東海道新幹線駅停車本数増に向けた国の調査に関し、2027年開通を目標とする品川―名古屋間のリニア部分開業時の調査などを求める文書を岸田文雄首相宛てに送ったと発表した。「(最短で37年の)全線開通までの14年間に、どうなっているかを今生活している人は知りたい」と述べた。

川勝知事が岸田首相に文書で求めた主な項目
川勝知事が岸田首相に文書で求めた主な項目

 県東京事務所の担当者が24日、衆議院議員会館にある岸田首相の議員事務室に直接届けたという。
 川勝知事は文書で、JR東海が部分開業により経営体力を回復させて大阪までの全線開通を目指す「2段階方式」を採用していることにも触れ、部分開業段階のリニアの需要調査を行う意義を強調した。その上で、部分開業後にのぞみからリニアへ転換する乗客数割合や、リニア・のぞみの運行本数、ひかり・こだまの県内6駅の停車回数などを提示し、本県が全線開業までの間に享受できるメリットを説明するよう求めた。
 コロナ禍などの社会動向の変化や、名古屋で乗り換える手間などを踏まえると、部分開業段階のリニア需要には疑問があると文書で指摘し、会見で「2段階方式が本当に合理的なのかしっかり調べてほしい」と述べた。
 全線開業後の調査については知事は「十数年の間にどれほどの社会情勢の変化があるか分からない。一般論を語るのは政府が金や人を使ってやる調査としては向かない」と述べ、意義を見いだしづらいとした。

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