抽選やめ一律交付 静岡県の中小企業向け物価対策補助金 予算超過分、流用で対応へ
静岡県は23日までに、中小企業向けの物価高騰緊急対策補助金事業について、申請者のうち要件を満たした約1万6千件に補助金を交付する方針を決めた。1月下旬にも交付決定する見通し。当初の抽選方式から転換した。関係者への取材で分かった。

同事業は、物価高騰の影響を受ける中小企業の機材購入費などを補助率3分の2、最大50万円を助成する。県はこれまでに予算を積み増して総額55億円を確保したが、さらに不足し、数億円超過する見込み。不足分は他事業の財源を一時的に活用し、県議会2月定例会に提出する2022年度2月補正予算案に盛り込む。
同事業を巡っては2022年11月28日のオンライン申請受付の初日に短時間で1600件の申請が殺到して予算額を超え、システムのトラブルが判明して申請が一時中止された。同12月12~23日に申請を受け付け、申請件数は合計約1万7千件、申請額は60億円を上回った。審査の結果、約1万6千件が交付要件に該当したという。