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虚偽自白の心理解説 袴田さん支援団体 浜松で警察官向け勉強会

 旧清水市(静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして死刑が確定し、再審請求中の袴田巌さん(86)=浜松市中区=の支援団体は21日、刑事司法に関する勉強会を同区の浜松復興記念館で開いた。袴田さんの供述鑑定をした浜田寿美男奈良女子大名誉教授が警察官のための取り調べ授業をテーマに講演した。

虚偽自白に陥るメカニズムを説明する浜田寿美男名誉教授=21日午後、浜松市中区の浜松復興記念館
虚偽自白に陥るメカニズムを説明する浜田寿美男名誉教授=21日午後、浜松市中区の浜松復興記念館

 法心理学が専門の浜田名誉教授は取り調べ時の取調官と被疑者、それぞれの心理状況から虚偽の自白に陥るメカニズムを解説した。
 有罪になると死刑が予想される場合でも、被疑者は取り調べの辛さから逃れるため、虚偽自白をすることがあると強調。取調官が無実の可能性を考慮せず、被疑者の言い分を聞かないでいると、無実の被疑者でさえも無力感に陥り虚偽の自白をしてしまうと説明した。「無罪の可能性を念頭に置かなければ虚偽自白を見抜くことは難しい。取調官は虚偽自白の原因や現実などを知らなければならない」と訴えた。
 勉強会は「袴田さん支援クラブ」が主催。姉のひで子さんや支援者ら約30人が参加した。

 

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