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医療現場もDX導入 静岡で県病院協会 働き方改革向け学会

 静岡県病院協会は21日、第62回県病院学会を静岡市葵区で開いた。「デジタルトランスフォーメーション(DX)導入で医療現場はどう変わる」をテーマに基調講演や県内病院の事例発表を行い、地域医療の在り方を探った。

「DX導入で医療現場はどう変わる」をテーマにした県病院学会=静岡市葵区
「DX導入で医療現場はどう変わる」をテーマにした県病院学会=静岡市葵区

 社会医療法人石川記念会HITO病院(愛媛県)の石川賀代理事長が「働き方改革を見据えた病院DX」と題して基調講演した。医師に対する時間外労働の上限規制が2024年4月から適用され、業務効率化が喫緊の課題となる中、情報通信技術(ICT)を駆使した働き方改革の必要性を訴えた。
 石川理事長は、医療従事者に各1台のスマートフォンを貸与し、チャット機能を用いた情報共有、電子カルテの閲覧などを実践していると紹介した。PHSを使用していた頃に比べて「看護師が日々の申し送りに費やす時間や、医師の緊急呼び出しを大幅に削減できた」と成果を示した。
 今後の医療業界の働き方について「時間や場所に縛られず、いかに素早く情報を収集できるかがポイント」と強調。グループチャット機能を有効活用すれば連帯感や安心感が高まり、「スタッフの士気向上や離職率低下に寄与する可能性がある」と述べた。

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