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静岡人インタビュー「この人」 静岡県介護福祉士会会長に就任 水野公智さん(静岡市清水区)

 昨年5月の理事会で副会長から昇格した。介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士の資格を取得。静岡市駿河区の介護福祉施設に勤めながら、在宅介護についても学ぶため、聖隷クリストファー大大学院(浜松市北区)に通う。介護福祉士の資質向上や働きやすい環境づくりのために先頭に立つ。46歳。

水野公智さん
水野公智さん

 ―福祉の世界に入ったきっかけは。
 「専門学生時代、末期の大腸がんになった祖父の介護をした。当時の自分には排せつの補助などが苦痛だった。早く介護から解放されたいと思った直後に祖父が他界。『もっとできることがあったのではないか』という後悔の気持ちから、福祉の世界に入った」
 ―会長として取り組むべきことは。
 「会は今年で設立30周年の節目を迎える。介護福祉士として県内で働く人に学びの提供をしていきたい。介護福祉の仕事を長く続けるには、悩みの共感や共有ができる仲間と職場環境が重要。ICTを活用し、オンライン研修などに取り組みたい」
 ―認定介護福祉士に求められる役割は。
 「県内からは昨年32人が誕生した。利用者の希望の多様化や高度化に対応していくため、介護現場の人材には資質向上の責務があり、学びと実践に努めなければならない。現場のリーダーとして、介護サービスのマネジメントに取り組んでほしい」
 ―これからの課題は。
 「親が80代、子が50代になり親子で困窮する8050問題や、高齢者が高齢者の介護をする老老介護などの問題に、介護福祉士としてどう対応できるかが問われるはず。医療現場や行政など他職種と連携した地域包括ケアの推進が必須となる」
 (社会部・天羽桜子)

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