「高価格」緑茶で勝負 静岡県内製茶会社、需要開拓狙い商品続々発売

 静岡県内の製茶会社が緑茶飲料を瓶に入れたボトリングティーや高級ティーバッグなどの高価格帯商品を相次いで発売している。急須を持たない世帯が増えて緑茶の消費が伸び悩む中、開発を重ねて需要開拓を進める。新型コロナウイルス禍からの飲食・宿泊業の復調を追い風と捉え、新たな販路を探る動きも生まれている。

カネス製茶が開発したボトリングティー。製法を研究して豊かな香りや風味を抽出した=2022年12月、島田市
カネス製茶が開発したボトリングティー。製法を研究して豊かな香りや風味を抽出した=2022年12月、島田市
きり箱に詰められたティーバッグ商品「前代未聞」
きり箱に詰められたティーバッグ商品「前代未聞」
手摘みの茶葉を仕上げた「かごよせプレミアム」
手摘みの茶葉を仕上げた「かごよせプレミアム」
カネス製茶が開発したボトリングティー。製法を研究して豊かな香りや風味を抽出した=2022年12月、島田市
きり箱に詰められたティーバッグ商品「前代未聞」
手摘みの茶葉を仕上げた「かごよせプレミアム」

 カネス製茶(島田市)は2022年、ボトリングティーの新ブランド「イブキ・ボトルドティー」を立ち上げた。製茶工場内に専用ラインを整備。高温加熱殺菌せずに微細なフィルターでろ過することで、茶葉本来の豊かな香りや風味を残す技術を導入した。
 ■希少品種のボトリングティー
 自社研究茶園で開発した、希少品種「金谷いぶき」のボトルは750ミリリットル入り2万4840円。香りに特徴がある品種「香駿」(1万2960円)や和紅茶(1万800円)もそろえ、電子商取引(EC)サイトで販売する。
 ノンアルコール飲料市場拡大を踏まえ、料理店や旅館への卸販売も進める。事業担当の小松元気さん(28)は「高級日本酒のような、特別なひとときに楽しむ一杯としてPRしていく」と話す。
 ■上質なティーバッグ
 今までにない上質なティーバッグを-。丸七製茶(藤枝市)が手軽かつ本格的な日本茶のあり方として新たに挑んだのがティーバッグ茶作りだ。うま味成分「テアニン」を豊富に含む香り高い茶葉を探し求め、約3年かけてきり箱入りの「前代未聞」(40袋1万2960円)を生み出した。鈴木成彦社長(58)は「世界一濃い緑茶。お茶が好きなすべての人に届けたい」と語る。
 ■こだわりのリーフ
 急須でいれるリーフ茶にこだわる動きもある。佐々木製茶(掛川市)は22年12月、「かごよせプレミアム」(70グラム3240円)を発売した。新芽を1枚ずつ手で摘んで仕上げた深蒸し煎茶で、贈答需要に応える価格に設定した。佐々木余志彦社長(64)は「好みの温度で飲み、緑茶のおいしさを再認識してもらえれば」と語る。

 

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