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静岡県はいったい何地方?④その食べ方は関東風?関西風? 静岡県内でも違いあれこれ お雑煮/食パン/ところてん/いなりずし【NEXT特捜隊】

 日本のほぼ中央部に位置する静岡県。「いったい何地方なの?」という疑問を受けて、静岡県がどの区分に入るのかを調べてきたシリーズの第4弾。 LINEでつながるお友達「N特通信員」におなじみの食べ物の食べ方についてアンケートした結果と、全国的な傾向との比較を紹介する。(アンケートは2022年11月18~23日、静岡新聞NEXT特捜隊のLINEで呼び掛け、127件の回答を得ました。ご協力ありがとうございました。)

お雑煮は関東風
富士川以西は京菜や水菜、以東は小松菜やカキ菜

質問「ご自宅のお雑煮に入っているお餅は?」
①焼かない角餅61・9%②焼いた角餅31・0%③焼かない丸餅3・2%
→関東と同じ傾向

 

 お雑煮に使われる餅の形は東と西で異なり、東は角餅、西は丸餅が一般的だ。農林水産省のウェブマガジン「aff(あふ)」2020年1月号には、境目は「岐阜県の関ケ原あたり」とある。 日本の餅はもともと丸い形。角餅の由来は諸説あるが、江戸時代に平たく伸ばしたり切り分けたりする方法が生み出され、これが角餅となり、持ち運びに便利なため江戸から徐々に広がったという。アンケートの結果からは、静岡県は関東風が主流と言えそうだ。

 静岡県民俗学会会員の富山昭さん(80)も「食文化は家々によって違う」と前置きした上で、「大まかなくくりとして、静岡県内では角餅を使う関東の作り方をする傾向がある」と説明する。 県内で主流なのは、かつおだしを使い、しょうゆで味付けし、仕上げに削りカツオをかける作り方。ただ、沼津や御殿場、浜松と掛川の一部などでは、関西の特徴とされる味噌を使うところもあるのだとか。 具材については、ダイコンやサトイモは静岡県内全域で共通しているが、富士川以西は京菜や水菜を、以東では小松菜やカキ菜を入れることが多いという。



食パンは関東と同じ傾向
静岡・浜松で大きな違い見られず

質問「よく買う食パンは?」
①6枚切り55・2%、②5枚切り26・4%③8枚切り5・6%
→関東と同じ傾向

 

大手製パン会社「山崎製パン」によると、食パン「ロイヤルブレッド」の2021年の売り上げ構成比(出荷数量ベース)では関東エリアの最多は6枚切り50・2%で、関西エリアの最多は5枚切り40・5%だった。 一般的に、“粉もん文化”の関西ではもっちりとした食感の厚切りが好まれると言われていて、それと相違ない結果が見られる。
 


ちなみに「ロイヤルブレッド」の静岡エリア(静岡県内の静岡市以東)は6枚切りが48・0%と最多で、浜松エリア(焼津市以西)も6枚切りが43・6%と最多だった。 静岡、浜松両エリアとも上位3種類の構成は関東と同じだが、浜松は静岡に比べて6枚切り、8枚切りの比率が小さく、代わりに5枚切りの比率が大きく、関東色が弱まり関西色が強まっているとも受け取れる結果だった。

 



ところてんは中部風
大井川を境に異なる嗜好

質問「ところてんの食べ方は?」
①三杯酢57・3%②二杯酢(酢じょうゆ)25・8%③黒蜜8・9%
→関東でも関西でもなく、中部の傾向

 

ところてんの食べ方について全国から意見を集める「とこマップ」を製作している、ところてん製造販売の「栗原商店」(清水町)によると、関東以北は二杯酢(酢じょうゆ)、中部地方は三杯酢(酢・しょうゆ・みりん)、関西は黒蜜、四国はだし汁、九州はポン酢の食べ方が主流だという。

静岡県内では大井川を境に好みが分かれ、東側は酢じょうゆにからしをつける食べ方、西側では甘酢とごまをかける食べ方が好まれている。ところてん原料のテングサの産地・伊豆半島では、砂糖だけをかけて食べる食べ方もおなじみだという。



いなりずしは大差で関東風
質問「いなりずしの形といえば?」
①俵型95・2%②三角形4・8%
→関東と同じ傾向

 

いなりずしの魅力発信に取り組む団体「全日本いなり寿司協会」によると、いなりずしは東西で形が違い、岐阜県の関ケ原を中心に南北を走る山脈を境に「西は三角、東は四角(俵型)」が主流。 いなりずしの中に入れるごはんも、関西では五目寿司、関東では白い酢飯だけなど、地域で違いがあるという。

同協会理事で「いなり王子」の坂梨カズさんによると、静岡県に特徴的な具材は特にない。理由は、魚がおいしい土地柄で、すし店もネタ中心になっているためだと考えられるという。

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