不適切保育 防止へ研修 静岡県などが職場づくり解説 裾野・園児虐待
静岡県と県保育連合会は27日、裾野市の私立さくら保育園で発生した園児虐待事件を受け、保育士らへのオンライン研修会を開いた。常葉大短期大学部の西田泰子特任教授が講師を務め、不適切な保育を未然に防ぐための職場づくりなどを解説した。
西田特任教授は「子どもにとって保育士は安心の基地、安全な避難所という役割を持っている」と指摘。保育士の認識や職場環境によって不適切な保育が生じる可能性があるとし、集団で意思決定する場合に注意すべきポイントなどを説明した。
研修会後の取材に「保育士は志を持って仕事をしているが、不適切な行為が起こってしまうことはあり得る。保育士が余裕を持って仕事をする環境をつくり出すことが大切だ」と述べた。
県内の認定こども園や保育所など約千施設の園長や保育士らに聴講を呼びかけた。県こども未来課は「今回の研修会を踏まえて日ごろの保育について意見交換してもらい、保育の質向上につなげていきたい」としている。