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中部電力275億課徴金「原発にも影響」 御前崎の住民ら懸念

 事業者向け電力販売でカルテルを結んだとして、独禁法違反(不当な取引制限)で公正取引委員会から課徴金納付命令を出す処分案を通知された中部電力。同社と販売事業会社「中部電力ミライズ」への課徴金額は約275億円に上る。浜岡原発が立地する御前崎市の住民や関係者からは「大なり小なり原発にも影響が出てくる」「信頼を失う」などと懸念の声が上がる。

御前崎市に立地する中部電力浜岡原発(奥)。地元住民からは課徴金の影響を懸念する声が上がる=2日、同市
御前崎市に立地する中部電力浜岡原発(奥)。地元住民からは課徴金の影響を懸念する声が上がる=2日、同市

 中電は東日本大震災以降、海抜22メートルの防潮堤建設など約4千億円をかけて浜岡原発の安全対策を進めてきた。ただ、現在も全炉停止の状態が続き、再稼働を目指す3、4号機は原子力規制委員会の新規制基準適合性確認審査に「合格」する見通しが立っていない。
 審査の中では南海トラフ地震の最大津波高の想定を22・7メートルに引き上げていて、防潮堤をかさ上げする場合は大規模な工事費の投入が不可避となる。
 市幹部は「課徴金の通知が出たということは『クロ』だったということ。残念だ」と複雑な表情を浮かべ「再び原発を動かしたいという中電の思いは感じ取っているが、少なからず影響はあるのでは」との見方を示す。資源価格の高騰や円安の進行を受け、中電は2023年3月期連結決算の純損失を1300億円と予想していたが、今回の課徴金を特別損失に計上するため、赤字幅がさらに膨らむ可能性もある。中電から仕事を受注することがあるという同市の経営者の男性は「さまざまな工事が後回しになるのではないか。どこかでしわ寄せは来ると思う」と心配する。
 中電の広報担当者は「浜岡原発を含め、現時点で事業活動に影響はない。公取委の説明を受けて対応を慎重に検討する」と話した。

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