リニア工事巡る議論の進捗状況報告 静岡県有識者会議が全体会

 静岡県は30日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う環境への影響を検討する有識者会議「県中央新幹線環境保全連絡会議」の全体会を県庁で開いた。
 2020年11月以来、2年ぶりの開催。大井川の水資源や南アルプスの生態系への影響を扱う専門部会や、国土交通省の専門家会議で行われている議論の進捗(しんちょく)状況を、県の担当者らが報告した。
 地質や生態系の専門家のほか、大井川下流の利水関係者、静岡市井川地区の住民代表など23人の委員のうち18人が出席した。23人のうち22人は再任で、新たに千葉大大学院理学研究院の村上正志教授(群集生態学)が生物多様性部会の委員に委嘱された。任期は11月21日から2年間。
 全体会では、昨年12月に国交省専門家会議がまとめた水資源への影響に関する中間報告や、その後JR東海が示したトンネル湧水の県外流出の対策案、山梨県側から静岡県側に向けた高速長尺先進ボーリングに関する県の意見などが説明された。

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