カード窃取の指示役 懲役4年の実刑判決 静岡地裁浜松支部 

 特殊詐欺グループの仲間と共謀し、約1カ月間で静岡県内外の高齢者8人からキャッシュカードを盗み取ったなどとして窃盗の罪に問われた東京都江東区、収納代行業の被告(35)の判決公判で、静岡地裁浜松支部は30日、懲役4年(求刑懲役5年)の実刑判決を言い渡した。
 被告らは市役所職員などを装って高齢者宅に電話をかけ、「キャッシュカードを交換する必要がある」とうそを言い、被害者のカードを封筒に入れた後、隙を見て別の封筒にすり替えるキャッシュカード詐欺盗を繰り返していた。盗んだカードで出金した現金被害額は計929万円に上る。
 大村泰平裁判官は判決理由で、被告が受け子役への指示などの役目を担ったと指摘し、「重要な役割を果たしたのは明らかで、刑事責任を軽視できない」と述べた。
 判決によると、被告は仲間と共謀し、2021年10月から11月までの間、菊川市や御前崎市の高齢者8人からキャッシュカード計10枚を盗み取り、現金自動預払機で現金を引き出した。

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