災害復旧に重点 173億円追加 静岡市11月補正予算案発表

 静岡市は30日、2022年度一般会計に173億6500万円を追加する11月補正予算案を発表した。9月の台風15号による豪雨災害で被災したインフラの本格的な復旧事業に重点を置く。開会中の市議会11月定例会に追加提出する。24日に提出済みの補正予算案と合わせると207億円超となり、政令市移行後、11月補正としては最大規模になる。

静岡市役所
静岡市役所

 特別会計と企業会計を合わせた今回提出分の補正総額は176億5100万円。
 台風15号の災害対応に関わる追加補正は166億7400万円。このうち被災道路1204カ所、被災河川71カ所などインフラの本復旧事業に148億100万円を充てる。被災者と事業者の支援事業には18億7200万円を計上する。宅地内土砂の撤去や災害ボランティア本部の運営支援に当たるほか、ワサビ田や茶畑、果樹園など農地の災害復旧を行う。
 興津川取水口に流木や土砂が詰まり、清水区で大規模断水が発生した教訓を踏まえ、新たな取水源を検討する事業に3千万円の債務負担行為を設ける。年度内にも有識者会議を立ち上げる予定。
 市によると、台風15号による被災後、一般、特別、企業の3会計で補正予算化した災害対応費は今回の追加分を含め、計286億2100万円に上る。
 このほか、国の総合経済対策に呼応し、妊婦、子育て世帯への伴走型相談支援と経済支援を行う事業に4億7200万円を計上する。
 22年度中に出生した子どもの養育者と、23年1~3月に妊娠届を出した妊婦を対象に計10万円の応援金を給付する。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞