体罰や暴言 保育士3人、事実関係認める 裾野の私立保育園

 裾野市の私立さくら保育園で1歳児に対する体罰や暴言が繰り返されていた問題で、加担したとされる保育士3人が事実関係を認めていることが29日、運営する社会福祉法人桜愛会(同市)への取材で分かった。一連の行為を証明する画像も残されていたという。

さくら保育園
さくら保育園

 3人は30~40代のいずれも女性で、保育園の内部調査に「保育の一環だった」などと話した。6月ごろから暴力や暴言を伴う保育を行っていたとみられ、8月中旬に関係者から市に情報提供があって発覚した。3人は懲戒処分などになり、うち1人は既に退職した。
 保育園の調査などによると、「頭や顔をたたく」「ほおをつねる」「足をつかんで宙づりにする」といった体罰のほか、容姿を冷やかしたり倉庫に閉じ込めたりしていたとされる。複数の園児が被害に遭い、ほかの園児が見ている前で大声で怒鳴ることもあったという。
 1歳児は約20人で、保育士6人で担当していた。同僚の保育士が園長らに3人の行為を伝えても、改善されなかったとされる。「園児に対する暴力や暴言があったことを口外しないよう他の職員に誓約書の提出を求めた」との情報もあり、市は保育園の運営体制に問題があった可能性もあるとみて、調査している。

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