裾野の保育園 特別監査実施へ 不適切指導で県・市調整
裾野市の私立さくら保育園で不適切な指導が行われていた問題で、静岡県が児童福祉法に基づき、市と合同で園に対する特別監査を実施する方向で調整していることが29日、関係者への取材で分かった。職員への聞き取りなどを通じ、当時の状況や安全管理体制が適切だったかを調べるとみられる。
関係者によると、同園では保育士3人が受け持ちの1歳児を倉庫に閉じ込めたり、暴言を吐いたりするなどの行為を繰り返していた。県は29日、市から事実関係について報告を受けた。県関係者は取材に「重大事案であり、できるだけ早く実態を把握する必要がある」との認識を示した。
県福祉指導課によると、昨年7月の同園に対する定期監査では「大きな問題はなかった」という。定期監査は年1回で、本年度はまだ実施していない。
県内では、9月に牧之原市の認定こども園で送迎バスに取り残された園児が死亡する事件が発生し、県と市が特別監査を実施した。