静岡空港国際線「年内再開厳しい」 運航めど立たず 知事会見
川勝平太知事は29日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの影響で2020年3月から全便欠航している静岡空港の国際線について、「12月中の運航再開は厳しい」との見通しを示した。空港の国際線受け入れが再開された際に、航空会社が既存路線の運航を始めるめどが立っていないため。一方、税関や出入国管理など空港側の受け入れ態勢は「年内に整う」との見込みも示し、航空会社への働きかけを継続するとした。
空港側の態勢について川勝知事は、検疫以外の態勢は既に準備が完了したと報告し、検疫も「人員確保などの最終調整中で年内には態勢が整う」と説明した。県は国際線6路線のうち、水際対策が緩和された韓国と台湾の2路線の早期再開を目指しているが、8月以降に出野勉副知事や県職員が運航会社を訪問した際、「需要が高い大都市路線を優先して運航している」との説明を受けたという。県は定期便の再開に先立ってチャーター便の運航を提案するなどして再開を求めている。
会見で川勝知事は「運営権者や県議会とも協力し、オール静岡で一日も早い運航再開にこぎ着けたい」と述べた。