ウナギ資源回復へ 遠州灘へ親魚放流 浜名湖周辺生産者ら

 浜名湖周辺のウナギ生産者や仲買人、料理店などでつくる「浜名湖発親うなぎ放流連絡会」などは24日、浜名湖で捕れた天然ニホンウナギ351匹(約149キロ)を遠州灘に放流した。産卵のための親魚として、資源回復につなげる。

ニホンウナギを放流する関係者=24日午後、浜松市沖
ニホンウナギを放流する関係者=24日午後、浜松市沖

 同連絡会の関係者は、浜松市西区の舞阪漁港から2隻の船で沖合に向けて出港。体長約50センチの成魚を海中に放した。今年は海水温が高かった影響で、例年より遅い時期の放流となったが、最近は雨が降った影響などでウナギが活発に動いたという。年内にさらに2回、計約400キロの放流を予定している。
 取り組みは2013年度から始め、10年目。17年度からはクラウドファンディングで資金を募り、本年度は41人から71万円が集まった。加茂仙一郎会長(62)は「少しでもウナギが安い価格になり、子どもたちにもおいしく、たくさん食べてもらえるように努めたい」と話した。
 ニホンウナギの稚魚シラスウナギの県内漁獲量は昨年度、3年ぶりに1000キロを下回る不漁だった。

 

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