国内初の鍵盤ハーモニカ発見 初号機「スーパー34」 鈴木楽器製作所で2月展示へ

 教育楽器メーカーの鈴木楽器製作所(浜松市中区)は24日、自社製品でありながら社内に保管品がないことが判明し、8月から探していた国内初の鍵盤ハーモニカ「メロディオン」の初号機「スーパー34」を発見したことを明らかにした。子会社のユニバース精機(磐田市)の社内で見つかり、このほど鈴木楽器に届けられた。

このほど発見されたメロディオン初号機のスーパー34=浜松市中区の鈴木楽器製作所
このほど発見されたメロディオン初号機のスーパー34=浜松市中区の鈴木楽器製作所

 発見されたスーパー34は元々、ユニバース精機社員だった浜松市在住の男性(74)の所有。男性の父親と旧知の仲だった鈴木楽器創業者の故鈴木萬司さんから贈られたという。男性は約20年前、「自宅よりも会社で保管した方がいい」と当時勤務先のユニバース精機に寄贈していた。
 男性は16歳で鈴木楽器に入社し、スーパー34の木製部品の加工を担当していた。男性の証言から、スーパー34の製造期間は1961年から5年間だったことも分かった。
 ユニバース精機社内の棚に約20年間置かれていたスーパー34は、マウスピースの一部がなく、出ない音もあるが、楽器やケースの状態は良好だった。創立70周年の2023年2月をめどに、鈴木楽器製作所本社で展示予定。同社は「管理体制を整え、厳重に保管する」と話している。

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