熱海土石流災害振り返る 盛り土、避難生活「問題今も」 浜松で静岡新聞記者講演・座談会

 静岡新聞社・静岡放送は23日、熱海市伊豆山で2021年7月に発生した土石流災害を振り返る特別企画「記者が語る熱海土石流」の第2回講演を浜松市中区のプレスタワーで開いた。取材を担当した記者による講演や座談会、パネル展示を通じて教訓を探った。

熱海市伊豆山で発生した土石流災害について振り返る座談会=23日午後、浜松市中区
熱海市伊豆山で発生した土石流災害について振り返る座談会=23日午後、浜松市中区

 講演は豊竹喬熱海支局長が行った。土石流の発生直後に撮影した土砂が商店街の道路に流れ込んでくる様子の動画や、捜索活動の写真を示しながら、被害の規模を説明した。
 現在も避難生活を送っている世帯があることや、盛り土の責任を巡って裁判を控えていることを紹介し、「まだ問題が山積み。今後も熱海市の動きや住民の声を伝え続けることで、教訓を探っていく」と強調した。
 本年度日本新聞協会賞を受賞した静岡新聞連載「残土の闇 警告・伊豆山」の取材に携わった編集局社会部の佐藤章弘記者、大沼雄大湖西支局長、垣内健吾天竜支局長を交えた座談会も行い、現地で感じ取った思いや防災報道を継続する意義を確認した。鈴木誠之社会部長が進行役を務めた。
 第3回講演は26日、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で開く。

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