学校の簡単な修繕無償で 沼津の鉄工所SDGs参画 他社に呼びかけ信用向上へ
鉄骨工事などの影山鉄工所(沼津市西間門、影山彰久社長)は、全国の同業他社と修繕が必要な教育機関とのマッチング事業に乗り出す。鉄工所が小中学校などの施設の簡単な修繕を無償で請け負い、業界と各社の信用度向上を図る。将来的には収益となる仕事につなげ、人材難などに直面する業界の存続を目指す。
修繕を依頼する教育機関と、応じる地元の鉄工所をつなぐ専用アプリを近く立ち上げる。教育現場の充実や企業の成長を示すSDGs(持続可能な開発目標)の一環ととらえ、SDGsを進めたい鉄工所を後押しする。教育機関は小中学校のほか、保育園や幼稚園、高校を想定している。
アプリはITグループ会社のクラフトーチが運営する。請け負うのは1日で修繕できる作業で、各社は社員の空き時間を活用することで経費発生を抑えるという。今後、全国の同業他社に呼びかける。
鉄工所は大きな音や煙を発生させて環境面でマイナスイメージが強かったり、現場の「3K」の印象が残っていて人材確保が難しかったりと業界の将来を危ぶむ声があるという。クラフトーチの唐沢一希取締役は「企業存続のためにSDGsに参画し、信用向上につながれば」と話している。