熱海消防長招き勉強会 三島市建設産業連合会 土石流での経験学ぶ

 災害復旧に向けて建設関連7団体が連携する三島市建設産業連合会はこのほど、昨年7月に大規模土石流が発生した熱海市で被災者の救助や復旧作業を指揮した同市の植田宜孝消防長を招いた勉強会を三島市の三島建設業協会で開いた。

大規模土石流での経験談に耳を傾けた勉強会=三島市の三島建設業協会
大規模土石流での経験談に耳を傾けた勉強会=三島市の三島建設業協会

 発災直後や翌日以降の救助、捜索活動の状況を説明。熱海市独特の地形と大量の泥が重機の進入を妨げる中、機械操作に慣れた建設業者によるサポートを「プロに助けられた」と振り返った。消防団も応援隊の誘導や被災者の要望対応に加え、現場周辺の夜間パトロールなどで治安維持に重要な役割を果たしたという。
 ライブカメラで土石流の再発を監視して二次災害の防止を図るなど効果的な対応もあった一方、計画に固執しない柔軟性や現場の状況把握の徹底など教訓も浮き彫りになった。死者27人、行方不明者1人の犠牲について「あまりにも代償は大きい」とし、経験を伝えることで災害の危機意識を高めていく重要性を強調した。

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