男子は浜松開誠館、女子は浜松細江V 静岡県中学駅伝

 静岡県中学駅伝(静岡新聞社・静岡放送後援)は13日、エコパスタジアム周辺コースで行われ、6区間18キロの男子は浜松開誠館が58分3秒、5区間12・9キロの女子は浜松細江が45分3秒でともに2年ぶり2度目の頂点に立った。前回優勝時は新型コロナウイルスの影響で全国中学駅伝が中止されたため、いずれも初の全国大会(12月18日、滋賀)に進む。  男子の浜松開誠館は、4区斎藤操汰が首位の浜松細江との14秒差を逆転し逃げ切った。2位は浜松南部、連覇を狙った浜松細江は3位だった。女子の浜松細江は3区沢田梨織の区間賞などで先頭集団に付け、5区大谷芽以が御殿場との5秒差を逆転した。昨年覇者の浜松北浜が2位、御殿場が3位に入った。

頂点に立った浜松開誠館。4区斎藤(右)から5区武藤(左)がたすきを受け取る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)
頂点に立った浜松開誠館。4区斎藤(右)から5区武藤(左)がたすきを受け取る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)
優勝した浜松細江。4区太田(左)から5区大谷(右)にたすきが渡る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)
優勝した浜松細江。4区太田(左)から5区大谷(右)にたすきが渡る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)
頂点に立った浜松開誠館。4区斎藤(右)から5区武藤(左)がたすきを受け取る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)
優勝した浜松細江。4区太田(左)から5区大谷(右)にたすきが渡る=エコパスタジアム周辺コース(写真部・田中秀樹)

 ◇…男子…◇
 ①浜松開誠館(鈴木、小松、岩崎、斎藤、武藤、関口)58分3秒②浜松南部(木津、太田、古田、青木、秋山、佐藤)58分8秒③浜松細江(柘植源、柘植哲、山田、宮司、藤田、竹下)58分21秒④浜松北浜⑤浜松北星⑥三島南⑦浜松蜆塚⑧吉田⑨富士岳陽⑩御殿場⑪富士宮富士根南⑫浜松清竜⑬浜松浜名⑭函南⑮町清水⑯静岡大里⑰伊東南⑱富士須津⑲藤枝青島⑳静岡安東(21)牧之原相良(22)静岡服織(23)島田六合(24)藤枝明誠

 ◇…女子…◇  
 ①浜松細江(太田美、大谷恵、沢田、太田里、大谷芽)45分3秒②浜松北浜(村松、大杉、菅谷、登尾、和田)45分35秒③御殿場(猪頭、加部、鈴木、久芳、馬場)46分9秒④静岡安東⑤浜松南陽⑥浜松東部⑦御殿場富士岡⑧長泉北⑨浜松天竜⑩浜松開成⑪浜松西高中等部⑫長泉⑬袋井⑭富士⑮清水四⑯町清水⑰函南⑱吉田⑲富士宮富士根南⑳清水二(21)静岡東(22)島田金谷(23)島田二(24)牧之原榛原

 

男子

 

浜松開誠館 総合力で悲願の大舞台へ

 2年越しに悲願の大舞台へたどり着いた。一昨年、初優勝しながらコロナ禍で全国中止の憂き目を見た男子の浜松開誠館が再び頂点に立った。5区間区間賞で独走した前回とは対照的な区間賞ゼロ。だが、6人全員が9分台と総合力を見せつけ、袴田監督は「うちらしい。自信にしよう」と満足そうに語った。
 狙い通りの展開だった。3区まで14秒差の4位で粘り、4区斎藤で先頭に立つ。「前を追い、並んだら突き放すだけ」。勢いよく飛び出した2年生は1キロ過ぎで首位の浜松細江を捉え、さらに34秒の大量リードを奪った。
 最終6区。アンカーの2年関口は「単独走をできるのが持ち味」だ。全国中学校体育大会3000メートル8位の佐藤(浜松南部)に背後に迫られても焦らず、残り1キロでロングスパート。猛追を5秒差でかわしきり、歓喜のフィニッシュテープを切った。

浜松南部 エースで猛追

 男子の浜松南部は大逆転にあと5秒に迫った。5区を終えて首位と34秒差あったが、優勝の可能性に懸けてアンカー起用されたエース佐藤が猛追。わずかに届かず「スパートが決まらなかった」と悔しがったが、見せ場はつくった。

 

女子

 

浜松細江 「絶対エース」決意の走り

 絶対エースが決意の走りで女子の浜松細江を初の全国に導いた。最終5区。1500メートルで全中3位の主将大谷芽がわずか300メートルで5秒差をひっくり返した。2年前は優勝しても全国大会がなく、昨年は2位。「優勝への思いは一番強い」。一気にリードを広げ、Vロードをひた走った。
 流れをつくったのは3区までの下級生。1年太田美がエース区間の1区でライバルの御殿場や浜松北浜に先行し、2年の3区沢田が「絶対に1位で渡す」と区間賞で首位に立った。4区太田里が僅差の2位でつなぎ、全員が勝利を確信した。
 5人全員が区間3位以内。練習の雰囲気も良く、大谷芽は「県優勝にふさわしいチーム」と胸を張る。県勢女子3大会ぶりの入賞を目標に全国に乗り込む。

 

浜松北浜 連覇あと一歩

 連覇を狙った女子の浜松北浜は、1区6位から追い上げ2位と地力を見せた。優勝した浜松細江とは近年、互いに刺激し合うライバル関係。主将登尾は「来年こそ優勝して」と下級生3人に託した。

 

区間賞

▽男子(6区間、18キロ)
1区(3キロ) 藤井由輝(浜松北浜3)8分55秒
2区(3キロ) 戸塚康介(三島南3)9分38秒
3区(3キロ) 鈴木勇飛(静岡安東3)9分12秒
4区(3キロ) 佐藤新太(富士岳陽3)9分14秒
5区(3キロ) 平田絋駕(浜松北浜3)9分43秒
6区(3キロ) 佐藤瑞城(浜松南部3)9分2秒
▽女子(5区間、12.9キロ)
1区(3キロ)  河合柚奈(浜松天竜2)10分14秒
2区(2.3キロ)大杉彩稀(浜松北浜2)7分47秒
3区(2.3キロ)沢田梨織(浜松細江2)8分6秒
4区(2.3キロ)久芳美羽(御殿場3)8分16秒
5区(3キロ)  大谷芽以(浜松細江3)10分18秒

 

◇過去10年の優勝校◇

      【男子】     【女子】
2012年 小山(12)   御殿場富士岡(6)
  13年 浜松麁玉(20) 浜松都田(18)
  14年 浜松北浜(4)  静岡安東(12)
  15年 浜松日体(24) 町清水(4)
  16年 静岡安東(33) 町清水(8)
  17年 函南(38)   静岡東(3)
  18年 裾野東(28)  静岡東(2)
  19年 吉田(8)    御殿場(10)
  20年 浜松開誠館    浜松細江 
  21年 浜松細江(9)  浜松北浜(18)
※()内は全国順位。20年は新型コロナウイルス感染拡大のため全国大会中止

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