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水資源対策、事前の協議を リニア山梨工区、静岡県がJRに要請文書

 静岡県は9日、リニア中央新幹線南アルプストンネル山梨工区工事でJR東海が山梨・静岡県境を越えて高速長尺先進ボーリングを行う考えを示したことを受け、同社に県内の地下水流出対策を事前に示すよう文書で要請した。
 県は、同社が過去に国土交通省専門家会議に示した資料で、先進ボーリングを「工事実施段階の取り組み」と説明したことを踏まえ、県境越えの先進ボーリングは「県内工事の一環」との認識を示した。その上で、ボーリングで穴を開けると、水圧差の関係から本県内の地下水が穴に引っ張られ、山梨県側に流出するとの懸念を改めて示した。
 地質調査は、先進ボーリング実施前に地表からのコアボーリングを行うべきだとの考えも強調した。
 JR東海は10月31日に県庁で開かれた県有識者会議専門部会で、山梨工区の先進坑を山梨・静岡県境から約800メートルの地点まで掘削した上で、1キロ程度伸ばせる先進ボーリングを先進坑先端から県境に向けて実施する考えを示していた。
 県は、同社が同専門部会の終わり際に田代ダム取水抑制案に関する政府見解を口頭で述べたことについても、「法律上大変重要な問題」として文書で説明するよう要請した。
 (政治部・尾原崇也)

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