ファルマバレー20年 医療田園都市の実現探る サンフロント21懇話会 沼津で東部地区分科会

 静岡県東部地域の活性化策を提言する静岡新聞社・静岡放送の「サンフロント21懇話会」(代表幹事・清野真司静岡中央銀行社長)は8日、沼津市のプラサヴェルデで東部地区分科会を開いた。県東部に医療健康産業の集積を図る県のファルマバレープロジェクトが20年を迎えたのを機に、目指すべき地域の将来像を探った。=関連記事23面へ

ファルマバレープロジェクトの将来像を探ったサンフロント21懇話会東部地区分科会=8日午後、沼津市内(東部総局・山川侑哉)
ファルマバレープロジェクトの将来像を探ったサンフロント21懇話会東部地区分科会=8日午後、沼津市内(東部総局・山川侑哉)

 第1部は県立静岡がんセンターの山口建総長とふじのくに医療城下町推進機構の大坪檀理事長が講演した。山口氏はプロジェクトをけん引してきたセンターの役割や成果、「医療城下町」から「医療田園都市」への発展の可能性を解説。大坪氏は、次の20年へ人口や所得、教育など理想的な姿を描き戦略を立てる重要性を指摘した。
 第2部のパネル討論では山口氏と大坪氏、長泉町の池田修町長、日本政策投資銀行設備投資研究所の青山竜文上席主任研究員、医薬品メーカー、タウンズの野中雅貴社長が登壇。進行役を同懇話会TESS研究員でシード副社長の青山茂氏が務めた。「ファルマバレープロジェクトが描く未来 医療田園都市構想」をテーマに、産学官金が協働してどう実現に向け取り組むか意見交換した。
 主催者を代表して静岡新聞社の谷川治常勤顧問は「プロジェクトは着実に成果を挙げ、県全域に効果を波及させた」、清野氏は「『世界一の健康長寿県の形成』という基本理念の実現に一歩ずつ近づいている」とあいさつした。会員約120人が参加し、川勝平太知事も出席した。

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