記者コラム「清流」 SNSにも新聞の目

 起床時の日課でツイッターを見ていると、人工知能(AI)で作成した画像があたかも本県の豪雨被害の写真として拡散されていた。災害のデマは以前にもあったが、人工的な画像は悪質だと感じた。
 浜松市周辺でも被害をもたらした台風15号接近の直後。誤解を招く情報を発信されたことに憤りを感じ、誤りを指摘しなければと思い立った。
 ツイッターを通じた投稿者への取材依頼のほか、投稿への各種反応、過去の災害状況を調べた。マスコミが扱うのに懐疑的な投稿が見られた一方、実情を知らせてほしいとの意見もあった。記事を掲載し、新聞の目がSNSにも向けられていることを示せた。
 記者になって来月で1年。静岡県内の正確な情報を必要とする人に、いち早く届ける姿勢を今後も大事にしたい。

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