クラフトビールでシンポ 静岡大、観光戦略など可能性探る

 静岡大は5日、県内で人気を集めるクラフトビールの研究や観光戦略について考えるシンポジウムを静岡市葵区で開いた。ビール製造に欠かせない酵母の研究者ら6人が講演し、クラフトビールの可能性を探った。

クラフトビールの研究や観光戦略について考えたシンポジウム=静岡市葵区
クラフトビールの研究や観光戦略について考えたシンポジウム=静岡市葵区

 同大理学部の丑丸敬史教授は、野生酵母の採取事例を紹介した。同市内に多様な植物が生息するが、花酵母として活用されている例は少なく、これらを使用することで「ビールがもっとおいしくなる可能性がある」と指摘。観光戦略として、「徳川家康とゆかりが深い駿府城公園のお手植えみかんや久能山東照宮の実割梅から酵母を採取し、クラフトビールを商品化できれば、静岡ならではのストーリー性が生まれる」と提案した。
 海洋由来の微生物を活用したサワービールの開発事例も発表され、ビール愛好家ら約80人が知識を深めた。

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