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静岡県警「発見まで諦めない」 不明者1人懸命に捜索 被災者「以前の生活返して」 熱海土石流発生1年4カ月

 災害関連死を含め27人が死亡した熱海市伊豆山の大規模土石流の発生から1年4カ月が経過した3日、静岡県警は行方不明になっている太田和子さんの一斉捜索を伊豆山港や撤去した土砂の仮置き場などで実施した。機動隊員たちは可能性を信じて懸命に手掛かりを捜し求めたが、この日は発見に至らなかった。

ふるいがけした土砂の中から太田和子さんの手掛かりを捜す機動隊員=3日午前、熱海市の熱海港芝生広場
ふるいがけした土砂の中から太田和子さんの手掛かりを捜す機動隊員=3日午前、熱海市の熱海港芝生広場

 隊員約40人が犠牲者に黙とうをささげた後、海中や陸上の捜索に当たった。県警は仮置き場で毎日、大型重機でふるいにかけた土砂を調べていて、これまでに太田さんの運転免許証や病院診察券などが見つかっている。
 県警によると、2カ所の仮置き場のうち、旧小嵐中グラウンドの土砂約1万7千立方メートルは既に調べ終えた。熱海港芝生広場の約1万4千立方メートルも約9割を調べたという。この日は同広場で十数人の隊員が土ぼこりの舞う中、熊手などを使い慎重に土砂をかき分けた。県警の高橋誠警備部長は「太田さんご本人を発見するまで決して諦めないという強い覚悟を持って捜索する」と言葉に力を込めた。
 被災現場付近では、発生時刻の午前10時半ごろ、被災者らが集まり黙とうした。全壊した自宅が公費解体され、規制線の外から跡地を眺めた太田かおりさん(57)は「以前と同じ穏やかな生活を返してほしい」と悔しさをにじませた。
 土石流の起点付近では、不安定な土砂を撤去する県の行政代執行が始まっている。被災現場の間近に住む漁師松本早人さん(47)は「大雨が降るたびに怖い思いをしている住民は多いので早く撤去してほしい。一方、工事により泥水が海に流れ込み、漁に影響が出る恐れもある。県は対策を講じてほしい」と話した。

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