「内牧大茶会」豪雨復興願う 静岡市葵区 地域盛り上げへ熱意

 静岡市葵区の内牧町内会は3日、市特産の本山茶を味わう「内牧大茶会」を同区の結成寺で開いた。台風15号の豪雨被害で開催が危ぶまれたが、「地域を盛り上げたい」との住民の熱意で実現。市内外から千人以上が訪れ、茶の香りや味わいを堪能した。

茶席で抹茶の味を楽しむ来場者=静岡市葵区内牧の結成寺
茶席で抹茶の味を楽しむ来場者=静岡市葵区内牧の結成寺

 大茶会は地域産業の茶を振る舞う恒例行事で、新型コロナウイルス禍の影響で開催は3年ぶり。地域の愛好会がしつらえた茶席に来場者が列を作り、煎茶や抹茶を楽しんだ。境内では伝統的な手もみ茶の実演が披露され、地元農産物やスイーツなどの販売コーナーもにぎわった。
 地域を流れる内牧川は9月の豪雨で決壊し、多くの世帯で家屋が浸水被害にあったり、茶畑が崩落したりした。参加が難しい世帯もあったが、運営方法を工夫して開催にこぎ着けた。千田茂町内会長(67)は「励ましの声をたくさんいただいた。復興に向け、地域を盛り上げる努力を続けていく」と話した。

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